薄毛とフットサルと私

陰でアルシンドと呼ばれるように


数年前、私は職場のフットサルチームに所属していました。

顔だけはやや現役50歳Jリーガーの三浦カズ選手に似ていて、またキャラ的にも陽気でポジティブなので後輩や同僚からも慕われていたと自負しています。

でも、本当に顔だけなのです。なぜって、髪型はアルシンドに近いので、それを毎朝無理やりセットして隠していたのです。

当然、若い時から薄毛傾向なので運動とは程遠い生活を送ってきました。その分、勉強を頑張り良い会社に就職し、一般的には成功した社会人となったのですが、ここで大きな失敗が待っていたのです。

所謂、世間でいう大企業とは仕事がハードです。

これは薄毛には、ストレスが溜まり完全なる悪影響です。また、妙に連帯感やモチベーションが高いので、一人だけその和を壊すことが出来ません。

行きたくない飲み会なども、強制的に参加させられます。さらに、なぜか体育会系の社員が多いのです。

実際、学生時代の部活を聞いても、皆が運動して過ごしていたのが分かります。私だけ反体育会系なので、その流れに逆らう事ができないノリだったのです。

そして事件は発生します。私は嫌だったのですが、社内のフットサルチームに強制的に参加させられました。そして練習をして走り回っていると、自然と汗だくになります。

当然、セットしていた髪型も乱れてきます。知っていますか、フットサルでもヘディングをする事があるのです。

これは上手な人なら額でボールを当てられますが、運動神経が悪い私のような人はボールが脳天から後頭部方向に行く事があります。

そうです、ボールの威力って凄いのです。どんなにフワッとしたボールでも、見事に私の真実の姿を曝け出します。

これは練習中なら、まだ良いのです。でも、所詮サラリーマンのお遊びです。何が言いたいかと言うと、練習時間より休憩時間が多いのです。

日頃は仕事で疲れ切っているので、休憩するのは当然ですが、すると私の脳天ズル剥けが仲間や駆け付けた女性社員に見られるという、惨事なのです。

フットサルを初めた当初はまだ良かったですが、徐々に同僚なども私の髪乱れにツッコミを入れるようになります。これは苦痛です。

なぜって、女性社員はいるし後輩もいる。いつしか、私が陰でアルシンドと呼ばれるようになったのは、時間の問題でした。

さらに、フットサルでは恥ずかしい頭を晒すのに、また翌週からはカッチリ頭で出勤する私がいるのです。

まるで、別人のようだと陰口や噂話をされ、皆の笑いネタを提供したのは屈辱以外の何物でもありません。

でも、今更フットサルを止めるのも、ちょっと納得できない部分もありますよね。だった、サッカーは面白いですからね。

それに、シュートを決めた爽快感は育毛シャンプーや育毛剤以上の刺激でもあります。しかい、そんなある日事件が発生します。

その日は梅雨で蒸し暑く、薄毛で苦しむ私は最悪の環境だったのですが、途中から雨が少しずつ降ってきたのです。

土砂降りなら、練習中止になりますが、少しなら続けてしまいますよね。でも、これが難敵なのです。

髪が多い人は分からないでしょうが、雨は薄毛の天敵です。

練習後、控室で着替えて洗面台で顔や髪型を確認したら、脳天どころか額からM字と全てが、どこからどう見ても薄毛と分かるのです。これはショックでした。

家の洗面台は、多少照明が暗いので気付きにくかったのです。私はサッカーボールのような頭で、フットサルを続けていたのです。

それ以来、雨の日は怖くなり、少しずつ消え去るようにフットサルから遠ざかったのは、チームメイトも公認の事実です。

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